
「繊細な情趣を表現したい」という彼女のこだわりは釉薬まで徹底している。何度も調合試験を繰り返して、土の上にかけた白い化粧土のしたたりや、粘土の継ぎ目が引き立つような薬を作り出している。

「医食同源というけれど、私たちは何を食べているかだけじゃなくて、どのように、なにで食べるかということが、肉体のみならず精神をみたすことに繋がって行く」というバーディー。まだまだ手作りのものを日常で使うという習慣が無いアメリカで、彼女のメッセージが作品を通じてどんどんひろまっていってほしいと願う。
バーディー・ブーン略歴
ウィリアム・アンド・メアリー大学芸術学部を卒業後、マサチューセッツ大学ダートマス校にて工芸・陶芸を学び、2005年に美術修士を取得。バージニア州 エモリーアンドヘンリー大学で4年ほど教鞭をとり、2007ー9年アーチーブレイ財団のアーティスト・イン・レジデンス。現在はバージニア州メドービューのスタジオで作陶している。