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カテゴリー: 作家

東京オリンピック記念 五輪大根鼠図てぬぐい アユミ・ホリエ

By:
Ai Kanazawa
2020年1月21日アユミ・ホリエ

アメリカメイン州で作陶をしている人気陶芸家アユミ・ホリエが、2020年東京五輪を記念してデザインしたネズミの手ぬぐい。いろいろな国の古いうつわを研究してインスピレーションを受けているアユミは、東京国立博物館に収蔵されている、江戸時代の有田焼染付け「染付大根鼠図菊形皿」をみた際、とても気に入ったのでハガキを買って長い間スタジオの壁に飾っていました。今回はそのお気に入りのお皿を造形に、阪急うめだスークでの作品展示を記念して、てぬぐいをデザインしてくれました。

アユミ・ホリエ 五輪大根鼠図てぬぐい

福神大黒天さまの使いとして親しまれている白ねずみのお皿は、「大根食うネズミ」を「大黒ねずみ」に掛けて描かれたのだそうです。お皿は現在、東京国立博物館の「博物館に初もうで 子・鼠・ねずみ」(2020/01-02〜2020/01/26)で展示されています。

染付大根鼠図菊形皿 
東京国立博物館研究情報アーカイブズより(https://webarchives.tnm.jp/)写真をクリックするととびます

アユミの手ぬぐいのネズミは、「大根食う」だけでなく、ねむったり、食べたり、大根を重量挙げしたり、波乗りに使ったりしている愉快な現代ネズミです。現代の宝珠は、ダイアの絵文字となっています。

大黒さまは福徳の神。この「五輪大根鼠図てぬぐい」が、友情、家族、楽しみ、そしてたくさんの愛を本年みなさまに届けてくださいますように、心から願っています。

革新と色彩:陶芸家リディア・ジョンソン

By:
Ai Kanazawa
2019年5月20日陶芸 リディア・ジョンソン

リディア・ジョンソンのうつわを見るー>

コネチカット州マンチェスターで作陶するリディア・ジョンソンは、流星のようにアメリカの陶芸界に登場した。わずか3年前にニューヨーク州立アルフレッド大学で美術修士(陶芸)を取得したリディアは、卒業当時はまだろくろで回した作品を主に作っていた。

アメリカ、コネチカット州で作陶するリディア・ジョンソンのカップ

現在のリディアを象徴する、カラフルでとても薄く伸ばした練りこみのうつわを作り始めてからまだそれほど時間が経っていないが、すでに今年ニューヨークで行われる名声高いアーキテクチュラルダイジェストのデザインショーに出展が予定されているほどの人気である。

色を混ぜた液状の粘土を乾かす陶芸家リディア・ジョンソン 写真撮影 Abby Weeden

リディアのうつわは、液状に溶かした粘土に顔料を混ぜ、適度に乾かした後にスラブローラーという粘土を板状に伸ばす機械を使って作られる。

学生時代の助成金で購入したたたら機を使う陶芸家リディア・ジョンソン 
写真撮影 Abby Weeden

練りこみや、たたら機を使うこと、そして模様をステンシル印刷する方法は、陶芸の技術的にはよく行われていることであるが、リディアの場合は機械の利点を利用して、極力薄くしたり、オリジナルの大胆なパターンを施したりすることでシャープで洗練された作品を作っていることが革新的なのだ。

リディア・ジョンソン 水色とピンクの葉紋カップ

また、リディアのうつわは軽くて薄いにもかかわらず、硬く焼き締められているのでとても丈夫にできている。東京での展示は「アメリカの手仕事展2019」が初となる。ぜひ手に取って欲しいと思う。

リディア・ジョンソン経歴

ペンシルバニア州メサイアカレッジを卒業後、ニューヨーク州立アルフレッド大学美術修士を取得。テネシー州のアーツコミッションのレジデンシーを受けたのち、コネチカット州マンチェスターにスタジオを設立。

リディア・ジョンソン公式ウェブサイトー>

誠実なうつわ:陶芸家スティーブン・ロルフ

By:
Ai Kanazawa
2019年5月19日陶芸 スティーブン・ロルフ

スティーブン・ロルフのうつわを見るー>

「控えめで、実用的で、自然から着想を得る作品を作りたい」というウィスコンシン州、リバーフォルズに住む陶芸家スティーブン・ロルフのうつわは、素朴で実用的。用の美という言葉は使うものの、装飾が多くて使いにくいうつわの多いアメリカで、スティーブンは使いやすく、味わい深いうつわを20年以上作り続けている。

ウィスコンシン州、リバーフォールズで作陶するスティーブン・ロルフのうつわ

スティーブンのうつわの独特な表面は、ろくろで引いて少し乾かした後、クリーム状の土を表面に重ねることによって生まれる。「柔らかい土を、すこし乾いた土に重ねる作業は、地形が変化するのと似ています、川底が侵食されるように。一点もののうつわの作り手として、使ってくれる人に、手仕事の微妙な感覚を伝えたい。使う人が器を触ったときにはじめて、解ってもらえると思っています」とスティーブンは言う。

スティーブン・ロルフのバター入れ

ニューヨークのアルフレッド大学で美術修士を取った瞬間から、スティーブンはうつわを作って生活していくことを決めていたという。リバーフォルズの家を買うときには、下にギャラリーと工房を構えて上で家族で生活をするという形態が実現できるよう、市と交渉して許可を取得してから移り住んだ。なんでも誠実にやる人なのだ。

リバーフォルズのスタジオで作業するスティーブン・ロルフ (写真提供 スティーブン・ロルフ)

そんなスティーブンのうつわは、大半が地元リバーフォルズの人々と、うつわを通じて知り合った人々によって支えられてきた。家族の食べ方、家電の大きさ、食洗機の使用、食器の保管の仕方など、いろいろと変化の多いアメリカで、なるべく多くの人が手作りのうつわを生活に取り入れられるように作っているというスティーブンの器は、彼同様、とても誠実であたたかいのである。

スティーブン・ロルフ経歴

カンザスシティアートインスティチュートを卒業後、ニューヨーク州立アルフレッド大学で美術修士(陶芸)を取得。ウィスコンシン州リバーフォルズで作陶している。

スティーブン・ロルフ公式ウェブサイトー>

うつわを仕立てる:陶芸家バーディー・ブーン

By:
Ai Kanazawa
2019年5月19日陶芸 バーディー・ブーン
バーディーブーンの作品を見るー>
丸みを帯びた底と、ミルクに小さな黒いバニラビーンズが浮いているような釉薬はバージニア州、メドービューに住む陶芸家、バーディーブーンのトレードマーク。
バーディー・ブーンのフレッシュプレッソカップ。
ミニマルで使いやすい器のデザインを目指している、というバーディーの作品はろくろを使わず、粘土を平らにのばしたものをを切り取ってつくるたたら作りである。まるで洋服を仕立てるときのように、型紙に合わせて切ったピースを繋いで作るうつわは、やわらかく、ころんとしていて思わず手に取ってしまう。バーディーが「ベリーボトム」と呼ぶ高台のないカップは、底のカーブに沿ってうつわがゆらゆら揺れたり回ったりして、愛らしい。

バーディー・ブーン

バーディーが作陶で使っている型紙 (写真提供:バーディー・ブーン)

「繊細な情趣を表現したい」という彼女のこだわりは釉薬まで徹底している。何度も調合試験を繰り返して、土の上にかけた白い化粧土のしたたりや、粘土の継ぎ目が引き立つような薬を作り出している。

陶芸家バーディーブーンのマグカップ 化粧土の滴りが縁に残る。

「医食同源というけれど、私たちは何を食べているかだけじゃなくて、どのように、なにで食べるかということが、肉体のみならず精神をみたすことに繋がって行く」というバーディー。まだまだ手作りのものを日常で使うという習慣が無いアメリカで、彼女のメッセージが作品を通じてどんどんひろまっていってほしいと願う。

バーディー・ブーン略歴

ウィリアム・アンド・メアリー大学芸術学部を卒業後、マサチューセッツ大学ダートマス校にて工芸・陶芸を学び、2005年に美術修士を取得。バージニア州 エモリーアンドヘンリー大学で4年ほど教鞭をとり、2007ー9年アーチーブレイ財団のアーティスト・イン・レジデンス。現在はバージニア州メドービューのスタジオで作陶している。

バーディーブーン公式ウェブサイトー>

白木のおもむき:ジャロッド・ダールの木工

By:
Ai Kanazawa
2019年5月18日グリーンウッドワーク ジャロッド・ダール

ジャロッドダールのスプーンを見るー>

ウィスコンシン州のアシュランドに住むジャロッド・ダールは、生木を斧とナイフのみで削って小物を作る、グリーンウッドワーカーである。

ジャロッド・ダール作 かえでのしゃもじ

 

グリーンウッドワークとは、人力のシンプルな道具や機械を使って、やわらかい生木を削って小物や小さな家具を作ることである。森や、時には庭から伐採した木などをすぐに使え、誰でも場所を選ばず行えるので、日本でも今徐々に人気が高まっている木工方法である。

ナイフなど、シンプルな道具を使って作るジャロッド・ダールのスプーン
ナイフでスプーンを削るジャロッド・ダール

20年以上の経験があるジャロッドは、安全かつ効率的にグリーンウッドワークが行える講習会を国内外で行なっている。日本でも2018年から、岐阜県にある岐阜県立森林文化アカデミーでワークショップを毎年やっている。特にジャロッドのスプーン削りのワークショップはとても人気があり、アメリカ国内でもすぐにいっぱいになってしまう。

ジャロッド・ダールのスプーン。削ったままの無垢材のうつくしい色と木目がたのしめる。

 

一般のつるつるに削って形成した木の小物と違って、ジャロッドの作品にはナイフで削った線が美しく残り、手で触るととても柔らかい。木のスプーンはたくさん持っているけれど、どうしてもジャロッドのものを手に取ってしまう。はつった白木の飾らない、正直な美しさをぜひジャロッドの作品で楽しんでほしいと思う。

ジャロッド・ダール経歴

1996年から木工に携わっているグリーンウッドワーカー。生木からカップやスプーンボールなどの小物を人力のシンプルな機械をやナイフや斧を使って作成。足でペダルを踏んで弓の弦に絡めた木を回し、削って形成するポールレーズなどを操作するワークショップや、斧とナイフでスプーンを形成するスプーンカービングのクラスを主宰する。北米のセンターフォーファニチュアクラフトマンシップ、ノースハウスフォークスクール、日本の岐阜県立森林文化アカデミーなどで定期的にクラスを開催している。

ジャロッド・ダール公式ウェブサイトー>

 

 

 

 

土の折り紙:陶芸家マーク・ディゲロス

By:
Ai Kanazawa
2019年5月15日陶芸 マーク・ディゲロス

マーク・ディゲロスのうつわのプレビューを見るー>

ロサンゼルスの陶芸家、マーク・ディゲロスのうつわは、色彩豊かできわめて独創的な形をしている。

マーク・ディゲロスの小さなカップ

板状に伸ばしたたたら粘土とベニア板、型紙を使ってつくるマークの作品は、複雑な折り目やふくらみ・くぼみがあり、まさに山折り谷折りの折り紙のようである。四角や丸などの単純な形ではなく、自由に多面体を土で形成するので、うつわなのにまるで彫刻のように見える。

また、マークのうつわの底は、遊び心たっぷりの複雑な線や凹凸があって、器をひっくり返すのも一つの楽しみである。これらの底は、ベニヤ板で作った型にたたらをはめ込んで地面に落とすことによって作る。

ロサンゼルスの自宅スタジオで作陶するマーク・ディゲロス
陶芸家マーク・ディゲロスのドロップモールド
マーク・ディゲロスはすべての型を自作している
マーク・ディゲロスのうつわの底

いろいろな型を自作して、ほかにないうつわを作るマークの技術は他に類を見ない。思いも及ばぬアイデアを形にできるマークの技術は現在、著名建築家・フランク・ゲーリー設計事務所のモデルショップマネージャーとしても発揮されている。

ロサンゼルスの陶芸家 マーク・ディゲロスの三角鉢。底はV字になっている。

10年以上、奇抜なゲーリー氏のアイディアを形にする重要な役割を果たしてきたマークのうつわは、形にそって揺らぐ直線やパターンがいっそうそのフォルムを強調している。ゲーリー氏の建築もすぐ彼のものと解るけれど、マークのうつわも一度見たら、彼のものと言い当てることができるのではないだろうか。

マーク・ディゲロス経歴

ミネソタ大学で美術学士を取得後、ワシントン大学で美術修士を修了。モンタナ州ヘレナにあるアーチーブレー財団のトーントフェローシップの第一回取得者として同財団のレジデントとなる。フェローシップ終了後ロサンジェルスに移り、現在建築家フランク・ゲーリースタジオのモデルショップマネージャーとして活躍しながら作陶している。

マーク・ディゲロス公式ウェブサイトー>

画家がキルトを作る理由:サラ・ニシウラ

By:
Ai Kanazawa
2019年5月15日キルト サラ・ニシウラ

サラ・ニシウラのキルトのプレビューを見るー>

シカゴに住むサラ・ニシウラのキルトは大胆な抽象画のように美しい。

サラ・ニシウラのキルト

ブラウン大学でビジュアルアーツを勉強したのち、ペンシルバニア美術アカデミーで美術修士を取得したサラは、画家としてのキャリアを一旦始めたが、のちにキルト作りに転換。その理由は、キルトは手で触れるために作るもので、絵画は見るだけのものだからという。

絵は筆を介して表現をする、でもキルトの場合はすべて手で作って表現ができる。そして手の感触はキルトを見る人、使う人にとって大事な要素であるとサラはいう。だからキルトの意味は、絵画よりも深いとサラは思うのだ。

サラ・ニシウラのキルトのテクスチャー

キルトはフラットなことがない。ギャラリーで飾られている時やパソコンの画面では一見そうだが、表面の縫い目がテクスチャを作っている。膝の上に載せたり、たたんだり、よじれたりして動きに沿ってキルトは変わる。だからサラはキルトは絵画よりも体に沿って動く着物に似ていると思うのだという。彼女が主に大正時代の着物のデザインなどにインスピレーションを受けているというのも納得だ。

サラ・ニシウラ

サラの父方のご家族は日系人で、第二次大戦の際に強制収容所に収監された。大工だった彼女のおじいさんは、木片を集めて、同じく収容された仲間たちのために仏壇を建てた。再利用の生地を集めてキルトを作ることが、なにもない収容所で人々のために美しいものを作り上げた自分の先祖の伝統を繋いでいると彼女は感じている。

 

 

 

 

陶芸家で活動家:アユミ・ホリエ

By:
Ai Kanazawa
2019年4月18日アユミ・ホリエ 陶芸

アユミ・ホリエのプレビュー作品を見るー>

「人の心の柔軟性や、優しさを引き出すうつわを、生き生きと軽快に作りたい」というメイン州に住む陶芸家アユミ・ホリエは、もの静かでユーモラスな友人。

アユミの作品には陽気な動物たちや個性的な文字が描かれ、その不思議な魅力に取り憑かれたコレクターは多く、今では全米に熱狂的なファンがいる。 年に数回オンラインで行われるセールでは、100点を超える作品がわずか30分で完売してしまうほどの人気である。

多くのファンを虜にしているのは、見ると思わず微笑んでしまうアユミの絵の魅力。日本のアニメや、浮世絵から影響を受けたという動物たちは、独特の魅力がある。また可愛いだけじゃなく、取手のもちやすさ、口当たりの良さ、そして使いやすさもその人気の大きな理由である。

アユミ・ホリエ作 あBCのカップ
手作りの器を使いながら子供達が楽しんでアルファベットを勉強できたらいいという思いから 
掛け算表やひらがなのカップもアユミはよく作る

またアユミはただの陶芸家じゃなく、アクティビストでもある。

私がアユミと知り合ったきっかけは、東日本大震災の被災者支援の チャリティーオークション、ハンドメイドフォージャパンを一緒に開催したことだった。寝る間も惜しんで、被災した日本の人を助けたいという一心で活動する彼女と力を合わせたオークションは大成功に終わり、一千万円を超える義援金を集めて被災地に送ることができた。

東日本大震災の被災者支援のチャリティーオークション、ハンドメイドフォージャパンのために作業をするアユミホリエ(写真提供 アユミホリエ)

そんなアユミが陶芸家になったきっかけは「大学を卒業してからシアトルの新聞社で写真家として勤め始めた頃は、普段は入れない場所に入って特別な人とあえることがうれしかった。でも時間が経つにつれて、自分は生活を外から眺めることより、中に入って参加したいと思った」から。

「人間は常に仕事をしているわけではなく、じつは人生の大半を眠ったり、ご飯を作って食べたりして過ごしている。台所や暮らしの中で使う器を作る陶芸家は、そんな人々の生活にユニークな関わりや影響をもつことができる。日々の生活の一部となることはとても名誉なこと」だという。

あゆみの自宅スタジオとカップたち
写真提供アユミ・ホリエ

作陶がいろいろな技能を必要とすることや、「粘土という媒体が自分になじんだのも魅力だった」という彼女にとって、今一番難しいのは仕事と生活のバランスを取ること。「作陶は心身共に激しく関わる仕事なので作業を終えたら頭と体を解き放つことが難しい」のだ。

アユミの作品は、ほとんど彼女のウェブサイトからしか手に入れることができない。プロモーション、ニュースレター、人気ブログなどへの告知やコンテンツ作成もすべて彼女が一人でやっている。あゆみが開催するワークショップは、作品の作り方だけではなく、作品の売り方のノウハウなどのクラスもあり、大変な人気だ。

ゆえに多くのファンはインスタグラムでアユミが作陶している様子やスタジオでの出来事の写真を見ながら、年に数回のこのイベントを待ち構えている。

アユミ・ホリエ略歴

マウント・ホリヨーク大学を卒業後、ニューヨーク州立アルフレッド大学で陶芸を学び、ワシントン大学で美術学修士を取得。インターネット とソーシャルメディアの力を効果的に使って作品を販売しながら作陶を続けていくビジネスフォーマットをアメリカで初めて成功させた陶芸家といわれる。ヘイスタックマウンテンスクール、グリニッジハウス、ペンランドスクール、ピーターズバレー、アローモント校、ノーザンクレイ·センターなどで陶芸家のためのインターネットビジネス講習会なども行っている。アーチーブレイ財団ディレクター。

アユミ・ホリエ公式ウェブサイトー>

伝統の技を今に伝えるクーパー マーシャル・シーツ

By:
Ai Kanazawa
2019年4月17日クーパリッジ マーシャル・シーツ

マーシャル・シーツのプレビュー作品を見るー>

マーシャル・シーツは、アメリカバージニア州に住むマスタークーパー。クーパー (cooper)とは洋樽を作る樽職人のことで、その中でもマーシャルは、伝統的な道具のみを使って色々な種類の桶や樽を作成・修理することができる「マスタークーパー」である。現在彼のようなマスタークーパーはアメリカに6人ほどしか残っていない。

マーシャル・シーツのタンカード 沼杉の板と手打ち鉄箍
イギリスロンドンのテムズ川沿いで見つかった17世紀のタンカードをモデルにしている。
「アメリカの手仕事展」2019年5月 出店予定

初めてマーシャルの作ったバケツやピギン(手桶)を見たときにはその重厚で頑丈な作りに驚いた。軽くて薄い木を使った繊細な日本の桶と全く違う。狩猟民族と農耕民族の桶や樽の用途や扱いが違うからだろうか。たくましいボディーにドローナイフで削ったあとが残る木の表面や、鉄を叩いて作ったタガに残る傷も美しい。

マーシャルシーツの手桶とバケツ <写真提供マーシャルシーツ>

機械を使えば時間も労力も減らせる作業を手で行うマーシャルは、「現代の資本主義社会で、全ての工程を手でやる製品を作って販売するのを生業にするのは、経済的自殺になり得る」と冗談を言って笑う。それでもうるさい機械を操作して木塵にまみれて作業をするのと、道具を使う仕事をするのでは、後者のほうが何倍も生活の質が高いのではないだろうか。日本の鎌倉・室町時代の木造建築に使われた規矩術などが現在以上に優れていたとどこかで読んだが、いにしえから伝えられた技能の番人は今こそ未来のために必要だと感じる。

マーシャル・シーツ略歴

コロニアルウィリアムスバーグのマスタークーパー、ジェーム・スペッテンジェル氏に6年間師事後、独立してクーパリッジの会社 Jamestown Cooperage を起業する。現在は桶や樽の制作や販売、また多数博物館や学校でのデモンストレーションやトレーニング、そしてコンサルティングの仕事をしている。熱心な研究家でもあるマーシャルは、現在ハグリーの火薬工場、ニューイングランドの捕鯨産業、そして18世紀後半から19世紀にかけてのシェーカー教徒による桶や樽などをリサーチ中。

マーシャル・シーツ公式ウェブサイト

アリス・オグデンのブラックアッシュバスケット

By:
Ai Kanazawa
2019年4月10日アリス・オグデン 木工 バスケット

アリスオグデンのプレビュー作品を見るー>

アメリカ北東部ニューハンプシャー州のフランクリンで30年以上、木でバスケットを作っているアリス・オグデンが作るバスケットはきっちり目がそろっていて、まさに彼女の勤勉さや几帳面さが現れている。

アリスオグデンのブラックアッシュバスケット

アリスのバスケットは彼女の工房の周辺、北アメリカ東部に分布している「ブラックアッシュ」というモクセイ科、トネリコ属の木を使って作られる。皮を剥 がした木部を繰り返し叩くことで年輪を分離させ、へぎ板を取り、細く割ってから手で編みだされるこのバスケットは、とても丈夫で、月日が経つほどつやが出て美しくなる。

アリス・オグデン作オニオンバスケット/オークのスイングハンドル付き 
左が古つやを帯びたもの
毎年アリスが作るクリスマスツリー用の飾りカゴ
ホワイトハウスのクリスマスツリーに飾られたこともある

 

バスケットの材料になるブラックアッシュと、枠やハンドルの部分になるオークは、夫で木こりのブラッドさんが近くの森から切り出してくるもの。切り倒した一 本の木がバスケットになるまで、すべてを手作業で行うことがアリスのこだわり。バスケットの枠もハンドルもひとつずつオーク材から彫りだして作る。

アリスの工房
木を割るアリス 左の道具は枠とハンドルを削るシェーブホース
オーク材から手彫りされたバスケットの枠

黙々とバスケットを作る母を助けるのは、アリスの子供たち。雨が降りはじめると道具や材料を乾いたところに移動させ、工房の掃除やかたづけを手伝う姿には胸を打つ。家族の協力があって完成するアリス・オグデンのバスケット。その美しいバスケットはアメリカスミソニアン美術館にも数点収蔵されているほど評価が高い。一つ一つがアリスの徹底したこだわり、そして家族の絆が凝縮されている作品なのだから。

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